「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」
これは詩人・高村光太郎の『道程』の一節です。このフレーズに多くの人が共感するのは、人生そのものを的確に言葉でとらえているからです。
自分の前に人生という道はありません。それは、これからつくっていくものです。
現にあなた自身、これまで自分１人で人生という道をつくってきました。それは、あなたの後ろにあるものです。
そのすべてが真っすぐの１本道だったわけではないはずです。ところどころでこぼこしていたり、曲がりくねっていたりしています。
あるいは高低差が激しかったり、迂回したりしたこともあったかもしれません。なかには行き止まりに差しかかって、大きく方向転換した人もいます。
それでも、これだけは言えます。あなたの後ろに続く道は、自分自身が悪戦苦闘、汗水流しながらつくってきたこと。そう、それはまさにあなたの人生そのものです。
その道は、これらも続いていきます。あなたが自分でつくっていく限り……。
あなたがこれからつくっていく人生という道は、どんなふうにつくられていくのでしょうか。「どこまでも真っすぐに続く１本道になればいい」と思う人は多いですが、必ずしもそうなるとは限りません。
横道にそれたり、回り道をしたりすることは十分に考えられます。グングンと進んでいったものの、「やっぱり違う」と思い直して途中まで引き返し、別の道を突き進むこともあり得ます。
どこをどう行くのかは、自分自身が決めることです。これまでもあなたは、そうしてきました。これからも同じように自分の行きたいと思うところに、人生という道をつくっていく以外にありません。
どんな道になったとしても、自分自身がつくったところを迷わず行く――。誰にとっても、それが人生です。
自分以外にあなたの「人生という道」を歩む人は、ほかにいません。道を行くスピードも自由。ゆっくり行くのも速足で行くのも、どちらも自分で決めることです。疲れたら休んでいいし、迷ったら引き返してもいいです。
あなたの前に人生はありません。あなたの歩いたあとに人生はできていくのです。
（朝の独り言☆）
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