やる気満々で始めてみたものの、どうにもうまくいかず、結局、何１つできずに終わってしまう……。こういう残念な人は、どこの世界にもいるものです。
こういう「できない人」に見られる共通の傾向があります。それは、「できないことから始める」こと。
こう言うと、「できないことをしようとするのだから、それは当たり前ではないか」と異議を唱える人もいそうです。
確かに最初からできるくらいなら、何も苦労しません。できないことに取り組もうとするその気持ちは評価できますが、あまりにも正直すぎます。
できないこととは、たとえて言うと、巨大な山です。それは、富士山かもしれないし、エベレストかもしれません。
できない人は、その巨大な山を征服するのに、いきなり頂上を目指します。無鉄砲とか向こう見ずです。
ヘリコプターでもチャーターしなければ、巨大な山の頂上にいきなり到着はできません。そんなことをしてしまうのが、できない人です。正直すぎると言うよりも、むしろ「滑稽」ですらあります。
できない人は、できないことから始めてしまいます。いきなりできないことからやろうとするから、いつも失敗に終わります。
こう言うと、「できないことはするな」と聞こえるかもしれませんが、それは違います。できないことはやっても構わないのですが、どこから始めるかは事前に十分に考えるべきです。
「できないこと」のほとんどは、不可能ではありません。それは、基本的に無数の「できること」の蓄積です。その数があまりにも多いので、一見すると、「できない」ように見えがちです。
だからこそ、できないことの一部である「できる」ことを見つけて、そこから１つ１つやっていきます。自分のできることを突破口にして、なおかつ続けていけば、いつかはできないこともできるようになるものです。
巨大な山も攻めやすい登山口から登っていけば、どんなに時間がかかっても、頂上にたどり着けます。できないことの攻略も、それと同じ。いきなりできないことから始めても、失敗に終わる可能性が大です。
