誰もができるのに、またしなければならないにもかかわらず、多くの人がしていないことがあります。それが何かと言うと、「伝授」です。
何かを伝授することは、喜びです。それをすることで人生が充実していきますし、大いなる達成感を得ることができます。あなた自身、周りの人や、これから出会うであろう人にその何かを伝えていかなければなりません。
こんなふうに言うと、「私には何もありません」「人に教えるものなどないです」と自嘲気味に、かつ謙遜して語る人がたくさんいます。そんな遠慮は、無用。
伝授とは、自分が持っているものを人に教え身につけてもらうこと。言葉だけをとらえると、「スゴイこと」のように思えます。確かにスゴイことではありますが、誰もができることです。「できない」と思っている人が多いだけです。
人に何かを伝えて理解してもらう、なおかつ身につけてもらうのは、ひと筋縄ではないかないものです。伝え方を工夫しなければならないし、理解し身につけてもらうまでに相応の時間を必要とします。
教えるほうが「ダメだ」とさじを投げたり、反対に教えられるほうも「ムリだ」とあきらめたりしてしまえば、両方が時間をムダにすることになってしまいます。
教えるほうに伝える技術と忍耐力がなければ、伝授することは不可能。カンタンではないですが、その過程で教える本人が人間的に成長するし、学ぶことが多々あります。
教えるのは、どんなことでもいいです。自分自身が身につけた知識やスキルはもちろん、蓄積してきた経験でも十分です。
最初は持っているものを伝えようとしても、恩着せがましく思われることもあり得ます。
それは、場数を踏むことで解決します。自分が持っているものの中から相手の役に立ちそうなことを見つけて伝えていけば、喜んでくれます。それが、回りまわって自分自身の喜びにもなります。
1度でも味わうと、ドンドン伝授するようになります。なぜなら結果として自分自身が成長していくから……。いろいろなことを誰かに伝授したくなってきます。
人間は、誰もが伝授すべきものを持っています。それを誰かに教えていくのは、大げさではなく、「使命」です。
あなたは、誰かに何を伝授していますか。今日、どんなことを伝授しましたか?