2022.8.21.

「忙しい」には、2種類ある、、、

 仕事がたくさんあって、休む間もない……。いい/悪いは別にして、一般的にこういう状態が「忙しい」と言われています。

今まさにこの状態に置かれている人が、たくさんいそうです。もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。

「忙しい」のは、一般的に「いいこと」だとされています。と言うのも、「忙しい=仕事がある」という世間一般の認知がベースにあるから。

また「忙しい人=できる人」と思われがちです。それゆえに本当はヒマにもかかわらず、ムリやり「忙しいフリをしている人」もたくさんいます。

「忙しい」状態とは、「処理能力<仕事量」です。自分の知識・スキル・経験を上回る仕事量があるから、休むヒマもないほどになっています。

この「忙しい」をさらに分析すると、次の2つに分類することができます。多くの人は、この2つを混同しています。

 1つは、処理能力がおぼつかないのに、仕事量がたくさんある。知識・スキル・経験が未熟なのに、やるべき仕事がたくさんあれば、必然的に忙しくなります。若手時代の知識・スキル・経験が不十分な状態にあれば、間違いなくこうなります。

 その意味では、誰もがこの道を通ります。そこから「忙しい」状態を抜け出すには、自分自身で知識・スキル・経験をアップさせて、処理能力をひたすら高めていきます。

中堅・ベテランになっても、この状態にあるとすれば、言語道断です。

 もう1つは、処理能力があるゆえに、仕事が殺到してしまう。「あの人に頼もう」「これはあの人にしかできない」というふうに、指名されて仕事が次から次へと舞い込んできます。俗に言う「うれしい悲鳴を上げる」とは、まさにこのこと。

こちらの「忙しい」を脱する方法は、ただ1つ。それは、仕事を選ぶこと。来る仕事をすべて受けるのではなく、「これはやる」「これはほかの人にやってもらう」と取捨選択していくと、自分の処理能力に見合った仕事量に収めることができます。

2つの「忙しい」は、まったく異なるもの。本来は混同しようがないものです。

どちらが好ましいかと言えば、仕事がドンドン舞い込んでくるほうの忙しさ。ただし、こちらもなるべく早く脱して、自分で仕事を選べる状態に持っていくようにすべきです。

その状態になって初めて、クオリティーの高い仕事ができるようになります。

(朝の独り言)
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