2020.10.22.

切り札を有効に使う、、、

切り札とは、「ここぞ」というときに使うものです。最初から使ってしまえば、あとあと有効な札がなくなって苦境に陥ることになります(その最初が「ここぞ」というときであれば、もちろん、使ってもいいです)。
 また10も20も持っているものでもありません(なかには、持っている人もいます)。ほとんどの人が持っているのは、1つか2つ。せいぜい3つくらい。
 その少ない切り札をいつどこでどのように使うのかは、まさに人それぞれ。そのタイミングを読むのは、経験とセンスに負うところが大きいです。
 こちらが「今だ!」と思って切り札を出しても、ほかの人がそれ以上のものを持っている可能性もあります。あるいは「今だ!」と思って投入しても、実はムリに出さなくてもよかったりして、結局、ムダにしてしまうこともなきにしもあらず。
 いつどんなときが「ここぞ」というときなのか。どういう状況なら、スパッと投入していいのか……。
 そういう読みは、一朝一夕に身につくものではありません。タイミングや流れをつかみ損ねる大きなミスを何度も繰り返しながら、「あそこで投入すべきだった」「こういう状況で勝負すべきだった」と学んでいくものです。
 その読みを身につけるには、1にも2にも経験あるのみ。失敗と成功を繰り返しながら、少しずつ覚えていきます。
 そのうえで相手がどんな切り札を持っていて、どのように使おうとするのかを読み切るには、センスが要求されます。
これは、経験だけで身につくものではありません。自分独自の思考に直感や感性を加味して、少しずつ精度を高めていきます。
 読みを磨いていくのは、経験。そこにセンスが加わると、鬼に金棒です。
 経験とセンスを身につけると、持っている切り札を最もふさわしいタイミングで投入できるようになります。
それができるようになれば、人生においていつでもどこでもどんなときでも、ものごとをうまく進められるようになります。
 残念ながら、百発百中とまではいきません。時代や環境が変わったり、相手がトコトン進化したりすれば、切り札が通用しなくなることもあり得ます。
 経験とセンスだけでなく、切り札自体も進化させていくこと。ものごとをうまく進めるためには、このことを忘れてはなりません。