「これは絶対にやらなきゃいけないんだよな。そうだ、あれもやらなきゃいけないんだ。アッ、やらなきゃいけないものがほかにもたくさんある」……
やらなければならないことがたくさんあるのは、基本的にいいことです。それらの中には、あなたでなければできないことがいくつもあるはずです。
たくさんの仕事があるのは、ある意味で頼りにされている証拠。やり繰りして、すべてをこなしたいものです。
もっとも、やることがたくさんあると、何からやっていいのか分からなくなることがあります。
いくつもあると、モレやヌケがあとから発覚して、慌てたりパニックになったりする人もいるかもしれません。
そうした事態を避けるためにも、「やらなければいけないこと」をすべて書き出します。それは、やるべきことのすべてを「見える化」すること。
すべてを書き出すと、モレやヌケがなくなる心配もないし、ひとまず「これだけやればいいんだ」と安心できます。あとは順番を決めて、1つずつやっていくだけ。
たったそれだけのことで「あれもやらなきゃ。これもやらなきゃ」状態から解放されます。なぜなら雑念が取り払われているから……。
アタマの中だけで「何をしようか?」と考えようとすると、「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」と、芋づる式にやらなければならないことが次から次へと出てきます。
その中には、実は「やらなくていいこと」まで含まれています。アタマの中だけで考えてしまうと、どうでもいいことまで引っ張り出すことになりがちです。
これでは、集中して成果を出すことが難しくなります。
やるべきことを「見える化」すると、やらなければならないことと、やらなくてもいいことが明確に区別できます。
やらなくてもいいことを1つ1つ消していくと、残りはすべてやるべきこと。それを1つずつやっていくと、集中して取り組めるようになります。それは、余念がない状態。
余念とは、ムダな考えがないこと。1つのことしかアタマの中にない、余念がない状態になると、集中できるし、成果を出すこともできます。
あなたは、今日、余念なく仕事や勉強に取り組みましたか。雑念を取り払うことができましたか?